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【裏】大奥

其の四


涙を零しながら絹の海で泳ぐ秀麗は綺麗だった。
「秀麗・・・・・」
後孔に差し込んだままの指で秀麗の良い所をぐっと押してやった。
「んんん・・・・」
秀麗は声を出さないように、口元を押さえ耐えている。

媚薬で冒され、中の良い所に受ける刺激は秀麗にしてみればこの世の物では無かった。
感じたくは無いのに、体の中から溢れるものを止められない。
「秀麗のここから溢れる朝露のようなものも、涙みたいに甘いのだろうな」
兼光が秀麗の性器を空いている手で握った。

「あぁぁ・・・上様!お止め下さい・・・それだけはどうかお止め下さいませ」
秀麗は必死に逃げようとするが、後孔に指を入れられたままでは、動きもしれたもの。
限界に来ていた秀麗は、兼光の口腔の熱を感じた途端爆ぜてしまった。

「あぁぁ・・上様・・お許し下さいませ・・ぁぁ」
ビクビクと痙攣しながら、秀麗が詫びた。

「・・これが秀麗の味か・・・」
旨いものでは無いな・・と思いながらも秀麗のものならと、兼光はゴクと飲み込んだ。

「!」秀麗はもう声も出ない、息を吐くのさえ忘れてしまったようだ。
「上様・・どんなお裁きでも・・・あっ」
後孔に残された指が又動き始めた。
「もう上様・・・秀麗はおかしくなります・・」

「一度くらい放っただけでは、熱はとれぬだろう?」
その親切が秀麗にはまるで拷問だった。
薬のせいで簡単に勃ちあがる自身を切り捨ててしまいたかった。

「秀麗、もう一度飲んで良いか?」
「駄目で御座います!」兼光の問いかけに即座に否定の言葉を吐いた。
秀麗の強い口調に少し驚きながらも兼光は口元を緩めた。

秀麗の吐く言葉なら、どんな言葉でも許せると思った。
何でも可愛いと思う自分に少し又口元を緩めた。


「上様お願いで御座います、指を・・指を抜いて下さりませんか?」
「・・・抜いた方が良いのか?」
「はい・・このままだと秀麗は死んでしまいます」
名残惜しそうに兼光の指が秀麗の体から抜ける。

「ああっ!」抜ける指の感覚にさえ声が漏れてしまい、慌てて口元を押さえる。
「秀麗が早く私の物を受け入れれるようになれば、もっと良い思いをさせてやれるのに・・・」
「そんな・・無理でございます」
「仕方ない・・・・明日は伍の棒まで頑張るように小五郎に言っておこう」

「伍の棒・・・」
そう聞いた秀麗の瞳からは又新たな涙が零れてしまう。
「秀麗は泣き虫だな」と呆れたように言われ
「申し訳御座いません・・・・私もこんなに泣いた事は初めてで御座います」
「いや良い、秀麗の涙は好きだ」

「しかし秀麗・・ここはまだ元気な様子だが、如何しようか?」
「だ・大丈夫で御座います・・上様のお陰で大分治まりましたので
放っておいて下さいませんか?時が経てば・・・」

「秀麗・・女子(おなご)を抱いてみるか?」
とんでもない兼光の提案に、秀麗が驚き目を瞠った。
「い・嫌でございます・・」
兼光は暫く考えていた、秀麗が女子を抱く姿を・・・・
「そうだな・・私も秀麗に女子を抱いては欲しくないな」

秀麗の為に一生懸命考えてくれているのは判るが
今はそっとしておいて欲しいと、そう願う秀麗だった。

そんな秀麗の体を抱きかかえ、更に奥の襖を開けた。
そこには、豪華な布団が敷いてあった。
その真っ白い敷布の上に秀麗をそっと横たえ、
「少し目を瞑って体を休めると良い」

そう労わりの言葉を掛け、秀麗の背中をそっと撫でてくれた。
兼光の胸に顔を埋めるようにして、目を瞑った。
こうしているとだんだんと体の疼きも治まってきそうだった。
「上様・・良い香りが致します」
「うん?あぁ伽羅の香だ」
「伽羅・・・・いい香り・・上様の香りですね」

今日1日散々な目にあった秀麗だったが、伽羅の香りに包まれて
いつの間にか、すぅすぅと寝息をたてていた。

「秀麗、小五郎様がお見えです」佐助の言葉に秀麗の体がピクンと震えた。
『伍の棒まで・・・』兼光の言葉が頭の中でぐるぐる回っている。
「・・・はい」返事をしたものの体が動かない。

「秀麗?」同じ部屋で、書物を読んでいた紅蓮が心配そうな顔で声を掛けてきた。
「あ、はい・・」引き攣った顔で答える秀麗に微笑みながら
「そう肩に力を入れなくても大丈夫ですよ・・小五郎に任せなさい」
「でも・・・伍の棒・・・」つい秀麗の口からそんな言葉が出てしまった。

「伍の棒?そうか・・・ではそれが終わったら初夜だね」
「しょ・・しょや・・・・」いくら秀麗が其の手の事に疎いとはいえ
『初夜』がどういう事を意味しているかぐらいは判る。
秀麗は先日の紅蓮と兼光の交わりを思い出してしまった。

「紅蓮様は・・・その・・初夜は?」秀麗は真っ赤になりながら尋ねた。
「ふふふ・・私にだって初めての夜はあったよ・・・う・・ん?もう随分前だけどね」
紅蓮とて後孔に男の物を受け入れたのは、初めてだった。
だが紅蓮は受け入れ続けながらも、自分も入れてみたいと思うようになった。

紅蓮は年季が明け、それでもこの裏に残った。
そして半年遅れで年季が明けた小雪を初めて抱いてみた。
受ける側を経験した攻めの技は何度も小雪を失神に追いやる程巧みだった。

「秀麗!」痺れを切らしたような佐助の声が聞こえ、秀麗は諦めたように立ち上がった。
「初夜が終わったら、秀麗も『秀麗様』って呼んでもらえるよ」
紅蓮が秀麗を励ますようにそう言った。

上様のご寵愛を受けた者を、呼び捨てにするような事は無かった。


秀麗が案内されたのは、昨日と同じ部屋だった。
襖を開けると、中には昨日と同じように小五郎が静かに座っていた。
「秀麗さん、体調は如何ですか?」含みのある言い方に
「はい・・大丈夫で御座います」

「では此処に両手を突いて下さい」感情の無い声で指示される。
秀麗は白い敷布の掛かった布団に言われたように両手を突いた。
腹の下に手を差し込まれ、ぐっと腰を持ち上げられた。
こういう体勢を取らされるのは判っていたが、やはり獣のような格好には抵抗がある。

「昨日の薬は良く効きましたか?」
その言葉に忘れたかった昨日の醜態痴態が蘇った。
顔から火が出るのでは無いかと思うくらい赤い顔で「・・はい」と頷いた。
「我慢できましたか?」
我慢など出来る筈は無いと思いながら、無表情で尋ねる。

「は・・いえ・・上様が・・・」
「ほう?上様が?」
「あの・・上様が熱をとって下さりました・・・」
「どのようにして?」
「ゆ・指で・・・出して下さりました・・」

内心の驚きを隠しながら
「ほう、それは良うございました」と言った。
秀麗に問いかけながらも、小五郎の手は仕事を休まず続けていた。
粘度の高い油を秀麗の後孔に塗り付けていた。

「あ・・・っ」慣れない感触に秀麗の声が漏れる。
「簡単に壱の棒から入れて行きますから」
「・・はい」秀麗の強張りを解くように、小五郎の手が秀麗の尻を撫で回す。
「力を抜いて下さい」

入り口の襞を撫でるように、壱の棒が挿入される。
「うっ!」小さく呻きながら、圧迫感を逃した。
半分程の所で、ゆっくり棒が抜き差しされる。
「ううっ・・・」噛んだ唇の隙間から呻き声が漏れる。

「弐の棒に変えます」静かな小五郎の声は逆に羞恥心を煽る。
「ああっ・・・」
弐の棒も半分程の所で、同じように抜き差しを繰り返される。

そしてとうとう参の棒が後孔に押し当てられた。
ほんの先っぽが入っただけで、それ以上は体が拒んでいるのか入って行かない。
小五郎がそっと手を秀麗の前に回した。

「いやぁっ!小五郎様・・・そこはっ!」
「ご安心下さい、少し意識を違う所に移しましょう」
小さく怯えている秀麗の一物をゆっくり扱き始めた。
「ああぁ・・・」秀麗が吐息を吐いた隙を見て、参の棒を半分程埋めた。

「っ!・・・やああーっ!」初めて受け入れる大きさに秀麗の悲鳴が飛んだ。
「小五郎様・・・お願いで御座います・・・痛とう御座います・・・」
「痛いのは最初だけです、我慢して下さい・・まだ参の棒ですよ」
諭されるように言われ『まだ・・参の棒・・・』頭の中で小五郎の言葉を繰り返す。

一体自分が最終的に受け入れなければならないのは、どれ程の物なのだろう?
怯える頭で秀麗は呆然と思った。
抜き差しを繰り返す後孔が何だか熱っぽく感じる。
秀麗の疑問を察したように、小五郎が話し始めた。

「秀麗さん、少し小柄な男で四の棒ぐらいです、普通で伍、体躯の良いもので六ぐらいですよ
大奥のお女中たちの間で一番人気のあるのが、六から七くらいの張型ですがね」
その説明に驚きながらも、秀麗の聞きたい答えは含まれてはいなかった。

「あ・・あの上様は・・・」
「上様ですか、六の棒ほどかと?」
六と聞いて秀麗は目眩を起こしそうな気分だった。
その上、ほらこれが六の張型ですよ、と差し出された。
想像以上の大きさに秀麗の体から熱が引き、その上震えまで出てきた。

「私の仕事は、本来はこういう張型や媚薬やらを大奥のお女中相手に売っているのですよ
大奥も女世帯の上、上様もお義理程度にしかお通いになりませんからねぇ・・」

小五郎の話など秀麗の耳には半分も入っては来なかった。
六の張型を見せられてからは、怯えの方が先にたち、それ以外考えられないでいた。
『やはりこんな大きな物など受け入れられる筈がない・・・』

小五郎は参の棒を使いながら、秀麗の後孔の狭さにどうしたものか・・と思案していた。
若いからなのだろうか?ここまで締まりの良い体は初めてだ。
秀麗の後孔は拡げても拡げても、直ぐに窄んでしまう。
これに咥え込まれたら慣れない男などひとたまりも無いだろう。

まだ枕を並べるまで一刻もある・・・・
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